マーケティング事例 :センスのあるパクリ方

2015.08.26 (水)
マーケティング事例 はどんなところにでもある

マーケティング事例 の見どころ

マーケティング事例 を見るときに注目してほしい点があります。

マーケティング に限らず、どんな分野でもそうですが、、、大抵のものは何かのパクリです。

もちろんパクリにも節度はあるので、そこはわきまえる必要があります。

最近、だと「やらかしちゃった」パクリの事例で言うと、あれですかね?

オリンピックのロゴとか、サントリーのバッグの話は節度を超えちゃったので問題になっているわけです。

市場はパクリに満ちている

例えば、冒頭の画像の最中のアイデアもパクリです。

 

2015-08-13 18.21.08

 

お察しの通り、コンビニなんかで売っているおにぎりのパクリですよね。

海苔が後から巻けてパリパリの状態で食べれるおにぎりです。

それを最中に置き換えたのがこの商品というわけです。良さそうでしょ?

 

私はなんちゃって糖質制限ダイエット中なので、買いませんでしたがめっちゃ美味しそうです。

アイデアのコンセプトは「作った直後のパリパリ、サクサク感をいつ購入しても楽しめる」ということですよね。

それを実現するために「半完成品」の状態で販売するわけです。

同じようなアイデアでは、こんなのもあります。

 

半完成品のグリーンティー

これも飲む直前でお客さんが完成させる商品

 

わかりにくいですが、買ったばかりの状態だとボトルの中は水だけです。

蓋に仕掛けがあって撚るか、押すかして、ボトルを振るとこんな状態になります。

 

IMG_7520

 

他にも商売でいうと、どんどんパクっていったほうが良いことが結構あります。

もし、私たちが後発組としてあるマーケットに進出する場合は、先発組のやることなす事をよ?く観察してパクって行ったほうが早く商売が軌道に乗ります。

今は大手起業も昔はパクってた

例えば、10年くらい前の化粧品通販で言えばDHCの マーケティング のやり方を後発の会社がパクリにパクったわけです。

どんな広告を打つのか?購入後に最初に送られてくるのは何なのか?

どんなフォローアップをしてくるのか?

などを、後発の企業が観察して自社に取り入れていったわけです。

 

このやり方のいいところは、先発組が試行錯誤して作り上げたノウハウをそのままコピーできることです。

ライバルが既にやっていることをやれ!ということ。

 

むしろ、すでに競合がノウハウを駆使しているところでゼロから自分たちでやり方を編み出す必要はありません。

ライバルのやり方を真似てベースを作り、そこからライバルとの差別化をいいわけです。

ただし、パクるにしても、センスが必要だと私は思います。

 

センスのないパクり方

表面上のやり方だけをパクるのは「センスがない」のです。

そうではなくて、そのノウハウの背景にある意図や根拠を読み取って、「意図や根拠」をパクるのです。

例えば、同梱チラシを入れているのはなぜか?を考えるべきだし、同梱チラシの内容が変わったら、それがなぜか?には注意を払う必要があります。

 

同じ会社から、AとBの商品を買っているのに同梱チラシが同じなら、それにはそれなりの理由があるのだし、違う場合にも理由があります。

 

もしかしたら、商品Aを入り口にして、C、D、Eとだんだんアップセルをして最後にFを販売することを意図した戦術かもしれない。

とか、AとBとCは実はDのフロント商品で、最終的にEに購入コンバージョンさせるためにA,Bには同じチラシが入っているかもしれないとかです。

 

個人的にはライバルの商品を全て購入して、商品と販促物を体育館に並べて並べ替えて、そのライバル企業がマーケティングの流れをどの様に設計しているのかを可視化したくらいです。

そういう妄想はしますが、費用が掛かり過ぎるのでこの方法は却下ですけどね(笑)

 

しかし、そうして現物を使って、ライバルのビジネスを再構成してみたらかなり面白いと思うのです。

頭のなかで考えていたものと、実際のビジネスで飛び交っているメール、チラシ、販促物、電話でのトークスクリプト、商品、梱包の組み合わせや順序が以外に違うなんてこともありえます。

そして、「何だこりゃ?全然仕組みがわからん!」みたいな感じで、ブラックボックスみたいなものが幾つもあるはずです。

 

パクられにくいものこそ真のノウハウ

そのブラックボックスこそ、ライバルの「パクられにくい」真の強みです。

例えば、商品やマーケティング手法を再現することは出来ても、仕入れや物流、人材採用や教育、人事制度、評価基準などはわからないわけです。

 

実際のビジネスの現場では、こういう見えないところに「真の強み」があるケースは案外多いのではないか?と思います。

それは「ライバルと同じことをやっているのに、全然、成果が出ない」とった形で現れます。

 

例えば、トヨタと同じように、日産もマツダもスズキもスバル自動車を作っているのに、なぜトヨタが圧倒的に強いのか?

商品を分解して内部構造を見ることはできるし、販売方法だっていくらだって偵察できるはずです。

しかし、それでも差が生まれるのはなぜでしょうか?

 

ちなみに、トヨタ自身はアメリカのビックスリーの一つであるフォード社の生産方式をパクったと言われています。

また、トヨタ式の代名詞となっているかんばん方式という手法は、アメリカのスーパーマーケットで、陳列棚に過不足無く商品が提供され続ける様子にヒントを得たと言われています。

まあ、パクリですよね。

 

コカ・コーラはどこでも売っているし、今の成分分析技術なら成分から材料を割り出すことだって難しくないはずです。

自動車の場合と同様、売り方はオープンだし、CMはライバル企業だってみることができます。

しかし、それにもかかわらず、ペプシもメッツもなぜコカ・コーラに勝てないのでしょうか?

ブラインドのテイスティングテストでは、かつてペプシコーラが圧勝したこともあるのにもかかわらず、コーラジャンルでは未だに一位を奪えません。

 

同じことをやっても成果が出ない場合に考えられることは、主に3つです。

 

1.顧客リストが違う

2.実行の精度が違う

3.実行する人のレベルが違う

 

1.は、簡単ですよね。商品を訴求する先の顧客の数と質の問題です。

 

2.これは、同じチラシを配るにしても、チラシの中身が問題だ。

ということです。「チラシをまく」という形だけをパクっても中身が伴わなければ成果はでないし、その施策をどこまで徹底するか?でも全く成果は違います。

 

3.たとえば、野球で言えば、ノーアウトで先頭バッターが出塁したら、監督は2番バッターにバントのサインを出すでしょう。

これは、プロ野球でも草野球でもだいたい同じじゃないでしょうか。

でも、その実行精度はどうでしょう?

元・巨人の河合選手と近所の花屋の鈴木さん(仮)が同じレベルで実行できるはずがありません。

 

というわけです。

 

これに付け加えるとしたら、ブランド力と「先行者利益」という要素もあります。

コーラの例はまさにこれです。

「コーラといえば、コカ・コーラ」というイメージが消費者にあるために、同逆立ちしてもペプシが逆転できないという状況ができているわけです。

コーラの中でトップブランドといえば、コカ・コーラですから、他のライバル製品はすべてコカ・コーラとの比較でしか評価されなくなっているわけです。

 

マーケティング アイデアには「特許」の概念は適用されないことがほとんどです。

ライバルの良い施策はドンドンパクって成果に繋げましょう。

 

「学ぶ」という言葉の語源は「真似ぶ」だと言います。

要は学ぶことは真似することなわけです。

ライバルのいいところ、他業種、異業種のいいところはどんどん真似てパクって、取り入れていくことをお薦めします。

しかし、表面上の施策をパクることは出来ても表に出てこない真の強みがライバルにある可能性もあるので、その点は忘れずに。

株式会社NorthStar 今野富康


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