アドオン (追加販売): マーケティング 用語

2015.06.26 (金)
お客さんが つい アドオン で買ってしまうビジネスは優良

アドオン とは何か?

アドオン という考え方について説明します。

アドオンというのは要するに追加販売のことです。

ファストフード店で、ハンバーガーを買おうとすると「セットでポテトとドリンクはいかがですか?」と聞かれると思います。

あれがまさに典型的なアドオンです。

では、なぜアドオンという考え方が大切なのか?について考えてみましょう。

 

なぜ、アドオンが重要なのか?

新規開拓はコストが高い

マーケティング では、新規顧客に対して販売を行う場合は、既存の顧客に販売するよりも5〜10倍の労力やコストが掛かることが経験的に知られています。

実際、私は年間売上の八割五分を、新規顧客から得ている会社で働いていたことがあります。

その会社では労力がかかる上に利益の薄い新規の顧客ばかりを相手にしていました。

その結果、 経営 的 には自転車操業を余儀なくされていました。

 

その会社では、幸い扱っているサービスが比較的高単価で、成約後短期間でにキャッシュが入る契約だったためなんとかビジネスは継続していました。

 

新規開拓は労力もかかる

しかし、このモデルはセールスの現場にも多大の労力を要求します。

延々とストレスをかけ続けるため 営業 マンの 定着率 は極めて低くなっていました。

私が在籍した3年間で営業の9割が入れ替わっているような状況でした。

人を採用、教育するコストが無駄になっているわけですから、経営 全体から見れば極めて効率の悪いビジネスモデルと言うことになります。

売上をあげても、採用と教育にコストの大半を持っていかれています。

企業経営は売上だけ上がれば良いというわけではないのです。

 

アドオンを使うと経営的にも効率的

というわけで、新規開拓だけで売上が成り立つモデルは極めて効率が悪いです。

このようなビジネスモデルは、経営的には決して得策と言えません。

反対に、既に購入しているお客様に追加で販売することができれば、かなり経営的には楽になります。

 

アドオンの3つの型

アドオン=追加販売には、概ね4つの型があります。

  1. リピート販売 :同じ商品を繰り返し購入してもらう
  2. クロスセル(他品種販売):同じお客様に違う商品を購入してもらう
  3. アップセル(上位品種販売):価格の高いグレードが上位の商品を購入してもらう

です。

アドオン で利益を作る

リピート販売:

単品通販なんかは、このモデルが多いですよね。

リピートで買ってもらうために、1回目の購入ハードルは限りなく低くすることが多いです。

 

化粧品通販のオファーでは、「効果がなかったら使い終わった容器を返送してください。全額返金します」というようなものが有名です。

これは、いわゆる「満足保証」ですが、こんな保証をつけるのは初回購入を促すためです。

 

初回購入したお客さんがどれくらいの確率でリピートするのかを計算してビジネスを組み立てる必要があります。

化粧品などの業界では、初回購入のハードルを下げて、その後リピートで買い続けてもらう戦略を取ることが多いですよね。

 

クロスセル(他品種販売)

同じお客さんに違う商品を購入してもらうアドオンです。

冒頭のファストフード店の例がまさにこれです。

ハンバーガー(集客商品)を目当てに来たお客さんに、収益商品であるポテトやジュースを買ってもらうことで利益を出すパターンです。

クロスセルの場合は、バリエーションはいろいろありえますよね。

例えばリクルートスーツを階に、紳士服店に行けば、スーツ以外にワイシャツとネクタイ、場合によってはビジネスシューズやカバンまで買うこともあると思います。

これなどは、典型的なクロスセルです。

 

アップセル

エントリー商品を買ってくれたお客さんに、ハイグレードな商品を買ってもらって利益を出すモデルです。

これも、集客商品、収益商品パターンです。

ただ、違う商品ではなく同じ商品のハイグレード版を買ってもらうという点がクロスセルとの違いです。

これは、新規で購入した直後のお客さんにも使える手法です。

比較的盛んに行われているのは、 コンテンツビジネス 業界かもしれません。

 

また、 自動車販売 の業界では、アップセルを念頭においてビジネスモデルを組み立てています。

テレビCMで紹介されている車の販売価格はオプション無しの価格です。

テレビで見た価格を念頭に置いて ディーラー に行くと、カーナビ や 電動ミラー など様々なオプションをついたモデルを薦められるのが普通です。

車は1度、買ったら3〜5年は乗るので、お客さん側にも「安物買いで後悔するのは嫌だ」という心理が働きます。

結果として、高くても納得の行く買い物をしたいという人が多いので、アップセルが成立しやすいわけです。

 

また、中長期的にみれば、例えばランニングシューズのように、エントリーモデルを購入したお客さんが徐々にハイエンドの商品を買うようになるというようなパターンもありえます。

 

1〜4のどれを使うにしても大切なのは、「最初の販売を次の販売のきっかけにする」ことです。売って終わりではないのです。売るのがスタートなのです。

 

利益を出すためには発想の転換が必要

顧客を獲得するために売る

通常、ビジネスを考えるときには「売るために集客する」ことを考えます。

しかし、アドオンを使ってビジネスを作る場合には、むしろ「お客さんを獲得するために売る」という発想です。

顧客を獲得した後に、その場でのアドオンを狙ったり、関係を築いておいてアップセルを得る戦略をとるからです。

顧客心理としてもアドオンのほうが買いやすい

ネットビジネスでよく見かけるワンタイムオファーのように、最初の商品を買った直後にセールスをかける手法もアドオンの一種です。

また、ワンタイムオファーやファストフードのようなパターンは、お客さんが「買う」というすでに意思決定をしています。

すでに買うと決めている人に追加で販売するほうが、新たにお客さんに財布を開いてもらうよりも遥かに難易度は低いです。

 

また、中長期的にアドオンで収益を出すためには、顧客を獲得し、維持する必要が出てきます。

 

しかし、中長期的に顧客を維持するコストのほうが、新規で獲得するよりも遥かに効率は良いです。

 

株式会社NorthStar  今野富康

アドオンを自動的に発生させる戦略的マーケティングシステムの構築についてはこちら


 

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