新規事業立ち上げ日記 4 : 理想がなければ問題もない
新規事業立ち上げ日記 4日目です。
2020年08月27日(木)
northstar 今野 富康
新規事業 で食品を扱おう!と決めてから、丸7日が経ちました。
その間、いろいろ試行錯誤とリソースの獲得のために動いています。
新たに分かったこともあれば、アクションは起こしたけれどもまだ未解決の問題もあり、やることは多いです。
現状で一番大きな課題は、食品衛生法上瑕疵のない事業用物件を見つけることと製造設備の確保です。
どちらも、費用のかかることなので慎重に考える必要があります。
とは言っても、のんびりもしていられませんから、時間を短縮しつつコストを押させる方策を動きながら探る状態です。
新規事業 のコンセプト
今回は、8月21日(金)に「新規事業で食品を売ろう!」と決めたことに端を発して、この1週間走っています。
決めたのはその日ですが、コンセプトは実は前々からあったんです。
コンセプトというよりは、問題意識や不満と言ったもの近いかも知れません。
どういう問題意識や不満と解決策を対照するとこんな感じです。
1. 食べてみたい料理や食べ物を食べれる店がない → 自分で作ればいいじゃん
2. 調理済みの料理を買おうと思うと、なんかよくわからない化学物質が入りすぎじゃない?→添加物をゼロか限りなくゼロにした商品を自分で作ればいいじゃん
3. 高タンパクの食事を取ろうと思うと、化学物質が多かったり、糖質が多い商品ばかり。なんでやねん。→高タンパクかつヘルシーな商品を自分で作ればいいじゃん
4. 食べてみたい料理や食べ物はいろいろあるけど、一から作るのは面倒すぎる。→作っておいてすぐ食べられるようにできないか?
5. 美味しい食事を、手ごろに、安全に、安心できる情報と共に食べられないのはおかしくない?→そういう商品作ったら?
6. 畑で潰されている野菜や漁港で捨てられている半端な魚ってすごくもったいないよね→それらを材料にして商品作れば?
7. 日本に来ている在留外国人の方たちに対する日本社会の扱い方が酷すぎる。→自分で雇用して良い前例を作れば?
8. お客さんを儲けさせるために知恵とスキルと労力を注ぎ込んでも何も手元に残らない→自分の商品持てばいいじゃん!
9. 「食べる」という日常的なことに以上に手間暇がかかるって変じゃない?離乳食とか、毎日の食事とか→簡単にできるようにすればいいじゃん!
みたいな感じで、考えているうちに「ああ、もういいや!自分でやろう!」となった次第です。
そんなわけで、今度の新規事業のコンセプトは、「安心、安全で健康的な美味しい食事を手軽に食べられるようにする」ということを基本にします。
その上で、世界各国の料理や用途別の食事を作っていくことにしたわけです。
添加物や保存料は使いたくないわけですし、手間なしで食べられるということはつまり「ほぼ完成した料理」を提供する必要があります。
両方を実現できるのは、レトルトか真空パックを冷凍したものです。
いろいろ考えた結果、設備的にどうにかなりそうなのが真空パック&冷凍だったので、今回は真空パック&冷凍の商品に絞って提供しようと考えています。
商売でする以上は、ある程度の収益を出して、自分といずれ雇用するであろう従業員の生活を支える必要があります。
そして、そのためには確かな品質の商品を一定以上の利益率で販売することが必要です。
つまり、お客様に喜んでもらえるものを作らなければなりませんよね。
競合調査
本日の競合調査はCOSTCOです。
もちろん、コストコさんが競合なのではなく、コストコさんの冷凍食品コーナーに競合商品があるんじゃないか?ということで視察に行ってきました。
まあ、視察と言っても買い物に行くのと同じなんですが、笑
で、行ってみて気が付いたのはコストコさんだと真空パック&冷凍の商品はさほど多くないんですよね。
なぜかというと、それよりも素材を瞬間冷凍して大きな袋にいっぱい入れたタイプの商品が多いからです。
えび、ブロッコリー、人参、果物などなどですね。あとは、素材ではないですが、ハンバーグや餃子などと言ったシンプルな商品の冷凍が多かったです。
真空パック&急速冷凍の商品で言うと、コストコの名物商品になっているムール貝とか、吉野家さんの牛丼のパックくらいでした。
ムール貝のパックは以前購入したことがあります。かなり美味しいです。
吉野家さんはお店では食べたことがありますが、会社員時代はかなりお世話になりましたw
ただ、素晴らしいのは冷凍Ver.の素材に余分なものがほとんど入っていないこと!さすが牛丼の老舗です。
COSTCOさんに行ってみて、なぜ、うちでやろうとしているような商品ラインがないんだろうか?と考えてみたんですが、おそらく価格帯が合わないんだろうと思いました。
昨日の競合分析で暑かった麻婆豆腐は638円ですから、10個パックにすると約6,400円になります。
他の商品群との価格バランスを考えると少々厳しいのかも。
特に冷凍物は大容量で安い商品が多いですからね。
物件探し
事業用不動産探しは、地道にやらざるを得ないのでチクチク行っております。
あるルートで探していたただきつつ、自分でもインターネットで探していると言う状態です。
当たり前ですが、初期費用とランニングコストは可能な限り抑える必要があるので、目を皿のようにして情報を眺めています、笑
なかなか条件が合う物件は見つからないですが、これは気長にやるしかないですね。
あと、凍結機、真空パック機、業務用の冷蔵庫、冷凍庫、厨房、作業台を置く必要があります。
今は機械の数字的に不覚的な要素が多いので、機械か物件かをある程度決めてからそれに合わせて反対側を整えるという形になりそうです。
新規事業 は商品ありき:試作品選び
神戸の凍結機メーカーさんに伺う前に、先方に試作品を送らなければいけません。
むしろ、試作品を送る以前に試作品を作らなければならないわけです。
凍結機の性能を確かめたり、凍結によって商品にどんな品質の変化が出るのか?を知りたいので、試作品についてもなるべく多くの情報を得られる物を選びたいと思って頭を悩ませております。
例えば、書道で言えば「氷」という文字を書いてもらうと書いた人の腕がわかるそうです。
「はね」「止め」「はらい」が「氷」の一文字に含まれているので、ある程度は技量を見ることができるらしい。
ちなみに、私は絶望的に書道が苦手ですが。
同じように「これを冷凍すれば、凍結機の性能がわかる」みたいな商品があるといいなあ、と思って今考えているところです。
今のところの候補は、じゃがいもや豆腐を使った商品です。あとは、メイン商品の一つになるカレー類。これらについては試作の凍結テストをしたいと思っています。
凍結機メーカーさんによると、一回の凍結実験は5kg以内に抑えて欲しいとことだったのでその枠に収まるように試作品を検討中です。
ドメインの取得
今回はECサイトで販売することを考えているので、ドメインも取得しました。
ちょうど商標を取ろうとしている名称にマッチするドメインが空いていたのでひとまずゲットしてあります。
年間数千円の費用ですからね、先に取得しておいて問題ありません。
今日の教訓:理想がなければ問題もない
「食品で事業をやるぞ!」と決めて、動き始めて早1週間です。
問題は山のようになりますね。
営業するには専用の調理場や作業場が必要ですし、真空パックや冷凍をするには機材も必要。
さらに、場所と機材、材料の仕入れには資金が必要になります。
販売するにはサイトが必要ですし、サイトを知ってもらうためのPRや集客手段も考えなければならない。
効果的に販売を進めるためのアイデアはいくつか腹案があるのと、これに関しては知恵と工夫でカバーできそうです。
今から、あの手、この手を考えています、笑
なんらかの理想が設定されているからこそ問題が見えてくるわけです。
だとしたら、問題があるということ自体が問題ではないとういことになります。
むしろ、問題がないとすれば、理想が描けていないということとイコールです。
そちらの方がよほど問題なのかもしれませんね。
そんなわけで、
新規事業立ち上げ日記 の4日目でした。
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