成長する会社 の3つの特徴 : 経営

2015.11.02 (月)
成長する会社 にはパターンが有る

成長する会社 にはどんな特徴があるのか?

成長する会社 にはパターンがあります。

キャリアをスタートして以来、なんやかんやで数百社の企業と接点を持ってきました。

様々な企業がありました。

ニッチジャンルの老舗商社、害虫駆除、リノベーション会社、システム開発会社、食品商社、印刷会社、SaaS開発、水産仲卸、エトセトラエトセトラ。

 

その中には、1年で180%の急成長をした会社、ベンチャーからスタートしてその後上場企業に経営者がバイアウトした会社、アメリカの親会社を日本法人が逆買収した会社、90年近く同じジャンルで成長を続けている会社、出会った頃には年商数千万だった会社が売上規模10倍以上になったところもあります。

 

また、上手く成長軌道に乗ったように見えたのに、いきなり業績が急降下した会社というのも目撃してきました。

 

そんな経験の中で、自分なりに感じた成長する会社 の特徴を書いてみたいと思います。

 

1. 成長する会社にはマーケティング = 売れる仕組みがある

これは必須条件ですね。マーケティングができること、というか売上を作れるというのが、当然ながら成長する会社の必須条件になります。

成長する会社で売上が右肩下がりなんてことはありえないですから。

特徴だなあと思うのは、こうした会社にいわゆるスーパー営業マンが必ず存在するか?というと必ずしもそうではないということです。

また、スーパー営業マンがいたとしても、そういう敏腕と同じ業績を2人ないし、3人位束になれば達成できるような仕組みを持っている会社がほとんどでした。

 

考えてみればあたりまえのことなのですが、どんなにすごい営業でもその人材には1日24時間しかなく、1日は1年に365日しかありません。

自然、1人の営業力によって生み出せる売上には限界がでてきます。

だから、成長する会社は多かれ少なかれ「属人的でない売れる仕組み = マーケティング力」が自然と備わっているものなのです。

 

ちなみに、成長する会社を作るために一番最初にやるべきことは「売る」ことです。

食い扶持を稼げなければ、会社は潰れてしまうわけですから、これは必要最低限の要件です。

売れる仕組みがある会社は、その仕組に資金を投入したり、人員を投入すれば業績を拡大できます。

 

2.成長する会社にはビジネスモデルがある。

要するに、どうやって儲けるか?の方程式がキチンと確立されていることです。

誰に、何を、どのように、どこで売って、いくら儲かるのか?がわかっているということです。

これがわかっていれば、やるべきことが明確ですから成果も出やすいですよね?

 

ビジネスモデルは、マーケティングよりも大きな枠組です。

どうやってお客を集めて売るか?というのを戦術とすると、なぜ、何をするのか?を考えるのが戦略ですが、ビジネスモデルは戦略の一部と言えるでしょう。

マーケティングでお客様を集めて、セールスで売って、コストを払って利益を出して、利益を再投資する。

という循環がキチンと機能しているわけです。

当たり前?そう、当たり前です。この循環がなければ、成長する会社など作りようがないです。

 

問題は、誰もが当たり前だと思うことが、案外多くの会社で実現できていないことです。

つまり、「利益を再投資する」ところまでお金が残っていないわけです。

つまり、ビジネスモデルの何処かに大きな穴があって、再投資する前にお金が流れでてしまっているということです。

もし、会社の中でのお金の流れに大穴が開いているのだとしたら、マーケティングがうまく出来ていてもお金が残らないということになります。

 

実際、ここで大きな失敗をしたために通販でジャンルトップの売上を誇っていた会社があっという間に倒産した事例を目撃したことがあります。

 

 

3.成長する会社にはビジネスモデルを回せる人がいる

これも当たり前なんですが、、、マーケティングとセールスで売上を作って、ビジネスモデルを作りこんでお金が残るようにしたとしても、、、それを運営できる「人」がいなければ、成長する会社なんて作れっこありません。

成長する会社の特徴として、比較的社員の定着率は良い場合が多いように思います。

人材紹介をやっていた頃の経験則から言うと、欠員補充での採用案件が毎年来る会社と、業務拡張のために増員で採用案件が頻繁にくる会社がありましたが、当然、業績が良いのは後者です。

 

人絡みでもう1つ付け加えると、採用にはコストがかかります。コストには人材紹介会社、求人広告会社などに支払う直接的なコストから、面接にかかる人の人件費、さまざまな付随業務の時間コスト、採用人材の人件費、厚生年金、健康保険といったものから、採用した人材の教育にかかるコスト(担当者の人件費、時間)といったものがかかります。

年収300万の人を採用したとしても余裕で600万くらいのコストが発生するのではないでしょうか?

 

しかし、その採用した人材があっさり辞めてしまったら?

 

全部、これらのコストはパアです。水の泡ってことです。

 

しかも、悪いことに、採っては辞め、採っては辞めの採用は現場には負担以外の何物でもないので、現場で良いパフォーマンスを出してくれているスタッフの突然死(いきなり辞める)も引き起こします。

教えても辞める、自分の仕事は一向に楽にならない、会社は採用の失敗でお金を垂れ流しているわけだから、歯を食いしばって頑張っているハイパフォーマーなスタッフには全くと言っても、報酬は還元されません。

結果、ますます現場はすさみ、人は辞め、ぺんぺん草もはねないくらいオフィスは荒れ果てます。

 

マーケティング、ビジネスモデルが上手く出来ていても、人の採用、定着、育成が上手く行かないと会社自体の成長が止まったり、それ自体が致命傷になって存亡の危機に立たされることがあります。

実際、定着率が悪いだけでなく、顧客を持って社員が競合他社に転職する事態に陥って業績を落とした会社はいくらでもあります。

 

逆に、成長する会社は人材の定着率が良い傾向にあると思います。

少なくとも、私が関わってきた中小企業ではそういう傾向にあります。

理由は雰囲気とか、現場のムードとか、そういう抽象的な理由ではありません。

採用にはコストが掛かり、育成にもコストがかかります、採用した人材が成果を出せるようになるまでの期間の給与も支払わなければなりません。

人材紹介で人を採用するときは年収の30%程度のフィーを紹介会社に支払うのが普通です。

年収が500万円なら、150万円かかります。

 

さらに、新たに採用した人材は既存のメンバーが行うことになります。

ということは、既存業務を行うはずの時間を教育に費やすわけです。

つまり、既存メンバーの労働時間の数十パーセントが教育に費やされれば、その分、価値を生み出す時間が減少することになります。

その分、人件費が使われているということです。

採用した人材が、活躍すれば、既存メンバーが教育に使った時間=人件費は投資として正当化できます。

 

また、採用を行えば、採用した人材の分の人件費が固定で発生します。

しかも、採用直後は、大抵、戦力にはなりません。

人材紹介をしていたときの経験則としては、優秀な人材でも3ヶ月位はかかりますし、人によっては半年かかるケースもあります。

当然ですが、売れる仕組みができあがっている会社では、中途で採用した人材が早期で成果を出すことが出来ます。

ところが、仕組みができあがっていない会社では、ただでさえ勝手のわからない会社で、中途で入ってきたメンバーが手探りで売り方を考えなければいけない状況になります。

こうした状況では、他社で実績がある中途の人材でも、成果を出すのは難しいです。

そして、成果が出なければ、人材側も自信を喪失していきますから、早期で退職するケースが増える傾向にあります。

早期で辞めてしまえば、入社から辞めるまでの間、会社が払っていた費用はすべて単なるコストということになります。

 

このように、採用した人材がすぐに辞めてしまうようであれば、その教育時間は単なる時間の浪費ということになります。

定期的に、多額の利益を浪費している会社が成長するのは難しいでしょう。

一方で、成長する会社では、採用、定着、育成のサイクルが上手く回っています。

 

 

まとめ

今回は、 成長する企業 の3つの特徴というお題でお話してきました。

1つには、マーケティングの仕組みがあること、2つには儲けが出るビジネスモデルになっていること、3つにはビジネスモデルを回せる人がいることがあげられます。

 

どれも「当たり前」のことなのですが、意外とできていないことが多いですよね。

これらは順番も大事です。会社が生き残るためにはまず「売る」ことが必要ですし、成長するためには儲けを残して再投資できるビジネスモデルが必要ですし、ビジネスモデルを拡大再生産するには人が必要です。

 

しかし、順番を逆にしたり、あべこべにしてしまうと、途端に会社は破綻してしまいます。

今、自分の会社は何をするべきかを経営者は冷静に見極める必要があるのですね。

 

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