売上に集中すると逆に 売れない ?

2014.04.09 (水)

売上に集中すると逆に売れない?

結構あるケースです。

今朝、佐藤義典さんの『売れる数字』という

本を読んでいて、そういえばあるな。と、思った
話です。

経営側は「売れる戦略」を考え、営業現場は
必死で営業する。
なのに、売上が伸びない。

そうすると、
経営側は営業の頑張りが足りないとイライラし、
営業側は方針が悪いと不満を持つことになります。

メーカーでは、商品開発側は「良い商品」をつくる
ことに集中し、営業側は「売る」ことに集中した
結果、利益が出ないというケースがおこります。

理由は、

戦略と戦術の不一致

です。

佐藤義典さんの言葉でいうと「一貫性のミス」と
言う言葉で表現されています。

事例で出されていたのは、資生堂さんです。
百貨店の店舗での戦略は、顧客満足を追求し
リピート客を増やすことでした。

ところが、販売員の評価基準は売上だったわけです。
つまり、現場レベルでは「売る」ための戦術が追及
されたわけです。

結果、売ることに集中しすぎて「お客様から離れる」
という結果を招きました。

ひたすら「売らんかな」
のアプローチを繰り返されるのは顧客にとって苦痛
なんですね。

それで、資生堂さんはどう言う手を打ったか?

答え:
「売上」を評価からはずし、アンケートなどを通じた

「顧客満足度」を主要な評価基準とした。

2006年4月のことです。

『売れる数字』によれば、2010年現在この方法を維持
しているそうです。

これまた引用ですが、
「満足度による評価方法の採用が不況下では大きな

貢献を果たしている」と資生堂さんはおっしゃっている
そうです。

このように、会社の戦略と現場の戦術を一致させること
はとても大事です。

戦略は戦術に落とし込まれてはじめて価値を発揮します。

戦略と現場の戦術・評価基準が矛盾すると、結果的に
戦略は単なるお題目、絵に描いた餅になります。

そして、いつしか現場は経営者の掲げた理想を、
「所詮、口だけだ」と冷めた目で見るようになります。

傍目にもはっきりわかるくらい明確な「言行一致」が
必要です。
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