売上に集中すると逆に 売れない ?
売上に集中すると逆に売れない?
結構あるケースです。
今朝、佐藤義典さんの『売れる数字』という
本を読んでいて、そういえばあるな。と、思った
話です。
経営側は「売れる戦略」を考え、営業現場は
必死で営業する。
なのに、売上が伸びない。
そうすると、
経営側は営業の頑張りが足りないとイライラし、
営業側は方針が悪いと不満を持つことになります。
メーカーでは、商品開発側は「良い商品」をつくる
ことに集中し、営業側は「売る」ことに集中した
結果、利益が出ないというケースがおこります。
理由は、
戦略と戦術の不一致
です。
佐藤義典さんの言葉でいうと「一貫性のミス」と
言う言葉で表現されています。
事例で出されていたのは、資生堂さんです。
百貨店の店舗での戦略は、顧客満足を追求し
リピート客を増やすことでした。
ところが、販売員の評価基準は売上だったわけです。
つまり、現場レベルでは「売る」ための戦術が追及
されたわけです。
結果、売ることに集中しすぎて「お客様から離れる」
という結果を招きました。
ひたすら「売らんかな」
のアプローチを繰り返されるのは顧客にとって苦痛
なんですね。
それで、資生堂さんはどう言う手を打ったか?
答え:
「売上」を評価からはずし、アンケートなどを通じた
「顧客満足度」を主要な評価基準とした。
2006年4月のことです。
『売れる数字』によれば、2010年現在この方法を維持
しているそうです。
これまた引用ですが、
「満足度による評価方法の採用が不況下では大きな
貢献を果たしている」と資生堂さんはおっしゃっている
そうです。
このように、会社の戦略と現場の戦術を一致させること
はとても大事です。
戦略は戦術に落とし込まれてはじめて価値を発揮します。
戦略と現場の戦術・評価基準が矛盾すると、結果的に
戦略は単なるお題目、絵に描いた餅になります。
そして、いつしか現場は経営者の掲げた理想を、
「所詮、口だけだ」と冷めた目で見るようになります。
傍目にもはっきりわかるくらい明確な「言行一致」が
必要です。
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