セールスコピーと求人広告に共通する反応率アップのポイント : マーケティング / マネジメント / 採用
マーケティング で活用する セールスコピーと 求人広告というと全く違うもののようなイメージを持つ人が多いと思いますが、実はほとんど同じものです。もちろん、 マーケティング と 採用ですから、使用用途は全く違うように見えます。しかし、見方を変えれば、これらは両方とも「特定の人に、(私たちが)意図した行動をさせる」ために書かれた文章という意味では同じなのです。
そして、同じ目的を持つ文章であるからには、効果性を高める要素には似たようなポイントがいくつもあるわけです。実際、私はセールスコピーのライティングでも、求人広告のライティングでもどちらも、クライアントが書いたものよりも少なくとも数倍、時には数十倍のレスポンスを生み出すコピーを書いています。念のために言っておきますが、別に自慢するつもりはさらさらありません。単なる事実です。まあ、コピーを書ける人ならこの程度は普通でしょうけど。
細かいライティングの技術はひとまず置くとして、抑えておくべきポイントがいくつかあるので今日はそのポイントを3つシェアします。
その1.冒頭が大事
マーケティング を学んだ人であれば、ヘッドライン(見出し)が大事だということは常識だと思います。というか、どんな読み物でも「掴み」が大事なのです。いや、会話でも大事かな?だとすると、あらゆるコミュニケーションでもっとも大事なのが「掴み」です(笑)
それは、セールスコピー(ランディングページ)だろうが、オフラインのダイレクトメールだろうが、パンフレットだろうが、チラシだろうが、求人ポータルの広告だろうが、自社ホームページのリクルートページだろうが、全て同じです。
コミュニケーションは、まず掴め。それが鉄則。
話を聞く準備をしていない人に、何を話しても聞いてもらえません。そして、興味を持てないコピーを読んでくれる見込み客はいません。ぱっと見て、興味を惹かない求人広告を読む求職者もいません。だから、初見でつかむこと。初見でつかむためには、動かしたい対象の人が何に興味を持つか?を研究することです。
その2.読み手が知りたいことを書く
これも大事なことです。 マーケティング 関連で言うと、例えばダイレクトメールに、ひたすら売り込みを書き連ねているものがありますがそれはオススメできません。大抵は、商品のスペックなんかをひたすら書いてあったりします。営業マンでも、ひたすらパンフレットに書いてある商品スペックを読み上げている人がいますが、それも同じですね。全然ダメ。なぜなら、それはお客様が聞きたい話ではなくて、自分が言いたいことを言っているだけだからです。目的もなく、喋れることを喋っていることです。
商品であれば、たとえばお客様がその商品で得られる「結果」について書きましょう。たとえば、ビジネス系の商品であれば「◯◯万円経費が削減できる」とか、「従来3日かかっていた作業が2時間でできる」とか、「10人必要だった仕事を、新人1人でこなせるようになる」とか、そういう情報をお客様は聞きたいわけです。
もっとも、他社商品との違い、以前の商品との違い、商品スペックなどの情報をお客様が知りたい状況もあるでしょう。しかし、それはあくまでお客様が商品に強い興味をもっている場合に限られます。例えば、突然こんな説明をされたら、あなたはうっとしくないですか?
例:
Retinaディスプレイを搭載した12インチ型『ラップトップA』が話題だが13インチ型『ラップトップB』もそれ以上に高解像度のディスプレイ(13インチ、2,560×1,600ピクセル)を搭載。RAMも最大16GBまで増やすことができ、プロセッサーもIntelの第5世代Coreプロセッサ「Broadwell」にアップグレード。新しい感圧トラックパッドだって搭載している。
「だから、何だよ!」と心の中で、ツッコミを入れた方。正解です。それが、いきなり興味のない話を長々と説明されたお客様の心境です。
実は、これはgori.meさんというブログにあったMacBook Proについての記事です。私が購入するかどうか?を考え中の時に、MacBook Proを検索したらこちらの記事がヒットしました。ちなみに、私にとってはめちゃめちゃ興味のある話ですから私にとっては極めて価値のある記事でしたよ。実際、MacBook Proを買いましたしね(笑)
マーケティング というと、「どうやって買わせるか?」という視点で考えがちな気がしますが、それ以前に「この商品によってメリットをもっとも受ける顧客は誰か?」「その人達はどんな切り口の話になら関心をもつのか?」という視点で考えるほうがよほど大事です。
もちろん、この原則は求人広告でも同じです。そもそも、その職種や求人に興味を持っていない求職者に、待遇やら、出勤時間やら、福利厚生やら、職場の雰囲気を説明しても意味がないです。聞いている方(読んでいる方)も眠くなってきます。ですから、まずは「この職種に就くと(求職者にとって)どんなメリットがあるか?」から伝えることです。
もちろん、採用担当者だって必死ですよね。成果が人事考課に関わるわけですから。しかし、そんなことは、求職者にとっては全然関係ありません。というか、人間は基本的に自分のこと以外にあまり興味が無いものだということを覚えておきましょう。求職者にとっては、あなたが気にしている昇進も、降格も、インセンティブも、上司からの叱責も、同僚からの目も、全然、興味はありませんから!残念!
求職者が知りたいと思っている。求職者が価値を感じる情報を提供することに力を注ぎましょう。知りたいのは「この職場」「この職種」「この会社」で何が得られるか?です。
その3.「その先」を書く
マーケティング の心理的な技術に「フューチャーペーシング」というのがあります。簡単にいうと、その商品を買ったら、人生がどんなふうに変わるか?を先回りして、お客様が想像できるように売り手が語ってあげる方法です。
細かいやり方はともかく、この「フューチャーペーシング」というのが、「その先」を書くの言わんとするところです。例えば、「節約になりますよ」「儲かりますよ」「時短になりますよ」はベネフィット(便益)ですけれども、「この商品を導入して大幅な電気代の節約を達成したら、その余ったお金で、今までだましだまし使っていたプレス機の大々的な修理ができますよ。浮いた経費で修理するから、実質無料で修理するのと同じですよ」ですとか、「このシステムを導入して、今までと同じ広告費で利益が10%増えたら、その利益をさらに広告に投入してさらに売上を拡大できますよ」とか、「空いた時間で、今までやりたくてもできなかったゴルフの練習に当てたり、行きたくても行けなかった家族旅行に行けますよ」みたいな話です。
BtoCでも、単に「この車、良いでしょ?買って!」と言うより、その車に乗って周りからどんな目で見られるか、ベイブリッジを走っている姿がどんなふうに見えるか?なんてことを伝えたほうが良いですし、ダイエットの商品なら「痩せますよ」は当たり前のウリ文句で、その先のお客さんが痩せたらどんな生活が待っているか?を描写してあげるのが大事なんです。例えば、今までは、太ったことが恥ずかしくてい行けなかった同窓会に胸をはって参加できますよ!とか、本当はやりたかったけど気後れして出来なかった水泳を再開できますよ。とか、二の腕が引き締まれば、揺れる二の腕に集まる他人の目線を気にせずノースリーブを着れますよ。というように、購入後の未来を伝えてあげるわけですね。
求人広告の場合は、求職者がその仕事についてから出すアウトプットがどのように社会に貢献するか?を伝えるのが効果的です。例えば、印刷会社さんだったら、「あなたの作ったパンフレットが、日本中の家電量販店に置かれます。そして、例えば、クライアントの業績や商品の売れ行きに貢献できるお仕事です。また、あなたが作ったパンフレットをお父さんやお母さんも、家電量販店で目にすることになるでしょう。非常に多くの人の目に触れる影響力の大きな仕事です。」と書いたほうが、「大手家電メーカーの製品パンフレットを作るお仕事です」よりもイメージが付きます。就職して、働いたらどんなことが起こるかが伝わりやすいですから。
というわけで、商品は買った後で、求人であれば就職したとで、その人の人生はどう変わるのか?をバッチリ伝えきるのが大切です。
まとめ
今日お伝えしたのは3つのことです。1つは「冒頭が大事」というお話、2つには「読み手が知りたいことを書く」こと、3つ目は「『その先』を伝える」というお話でした。
シンプルに纏めると、 マーケティング でも、求人でも相手に効果的に伝えて「(私たちが)意図した行動をさせる」には、相手の目線から話をするのが大切だということです。その方法が、冒頭でつかみ、相手が興味を持っている話をして、相手の明るい将来を語ることだといことです。
掴むのは、相手が聞く体制にないと、相手に興味のある話をしても相手の耳には情報が入らないからです。そして、興味のある話をするのは、人間は自分が興味を持てない情報に耳を閉じるからです。最後に、その先を語るのは、相手が話の最後に抱く疑問に応えるためです。
その疑問とは、
だから何なの??
です。
だから何なの?私にとって何のメリットが有るの?私の生活がどう変わるの?私が得られるのはどんな経験なの?
という疑問に答えてあげることで相手はより行動しやすくなります。
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