良い人材が 採用 できれば、 業績アップ するか?
経営者のよくある愚痴シリーズに「人」絡みの問題があります。
曰く、
・うちの会社には良い人材がいない
・人がいないから、新しい事業にチャレンジできない
というような内容です。
要は、異口同音に
「もっと良い人材がいれば、うちの業績はもっと上がるのに」
と、言っているわけです。
しかし、個人的には「それ、本当?」と思うことが多いです。
もちろん、社長さんたちが嘘を言っているとは思っていません。しかし、もしかしたら思い違いや、勘違いがあるかもしれません。そんなわけで、今回はこうした人にまつわる愚痴を検証してみようと思います。
うちの会社には良い人材がいない
いくつか視点がありますが、まず大前提ですが、その人を 採用 したのは誰ですか?
社長ですよね?(笑)
だとすれば、愚痴るのはお門違いです。
さっさとやるべきことをやりましょう。育成するなり、配置転換するなり、降格するなり。
あと、「うちには良い人材が来ない」という人もいます。こちらとしては、逆に聞きたいのです。「あなたが考える良い人材の定義を教えて下さい」そして、「その良い人材があなたの会社に入社したがる理由を教えて下さい」。
もし、即答できるなら。答えは簡単です。その人材がいるところに言って、自社に入社するメリットを知らせましょう。しかし、即答できないなら、まずそこからやりましょう。人物像を設定して、その人材が来たがる会社を作りましょう。まだ見ぬ人材を採用することより、今あるリソースで最大限の成果を出すことに集中すべきではないでしょうか?
人がいないから、新しい事業にチャレンジできない
本当にそうですか?人がいたら、チャレンジできるんですか?既存事業はノープロブレムで今のままで成長し続けるんでしょうか?それに、新しい事業を任せられるだけの人材を抱えるだけの余力はあるんでしょうか?
それに新しい事業の中身は決まっているんでしょうか?その事業の内容によって、必要な人材の種類も人数もかなり変わるはずです。本当に人だけが問題なら、さっさと採用に動きましょう。
しかし、もし、たんなる「たら」「れば」の空想物語なら、”If I were a bard, I would…”(もしも、私が鳥だったなら)の例文と同じくらい無意味です。だって、鳥じゃないし。いや、現実問題、人がいないわけでしょう?いなくても出来ることはやり尽くしたのでしょうか?空想の世界の可能性に想いをはせる以前にやるべきことは山積みです。人を採用する前にやるべきことをやりましょう。
そもそも、良い人材が採用できれば業績は伸びるのか?
もちろん、良い人材がいるに越したことはありません。しかし、本当に良い人材の採用にさえ成功すれば業績が伸びるのなら、なぜすべての仕事をなげうってその作業をしないのでしょうか?
現業に差し支える?
それなら、現業の業績が十分ではないのです。今、やるべきことをやりましょう。
忙しい過ぎて手が回らない?
だとすれば、そもそも新しい仕事を増やすことなど不可能です。今いる人材に仕事を任せていく必要があります。
それに、良い人材を採用できたとして、その人材はあなたの会社で十分に活躍できるのでしょうか?ウサイン・ボルトだって、田んぼやぬかるみを100メートル9秒台で駆け抜けるのは不可能です。どんな良い人材だって活躍するためにはそれなりの環境が必要だということです。
まとめ
中小企業にとって採用は大切です。採用の失敗は、教育では取り返すのがかなり大変です。今いるメンバーで、今持っているリソースで、やるべきこと、やれることはやりきったのでしょうか?しかし、一方で、まだ見ぬ人材の採用よりも他にやるべきことはたくさんあります。
もちろん、どの会社の社長も一所懸命働いています。社員の誰よりも、必死に働いています。だからこそ、肝心要の重要時から目をそらしてはいけません。せっかくの努力が水の泡になってしまいます。
それに、今までやってこれたのです。あなたの会社には、生き残ってこれただけの理由=強みや武器があるはずです。冷静に考えれば、創業5年もすれば85%の会社は倒産しています。そんな中で、生き残ってきた会社に、何の魅力もない。なんてことはありえません。
だからこそ、既に持っているリソース、既に働いてくれている人材をピカピカに磨いてより良い会社を作って、欲しい人材が望んできてくれる会社にだって出来るはずです。
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